主体的学び研究所

ドラッカーから学ぶ「イノベーション」

ドラッカーから学ぶ「イノベーション」

立命館大学の坂本和一名誉教授の著書「ドラッカーの警鐘を越えて」より、「イノベーション」について、その極みを紹介したい。企業の目的は企業の中にはなく外にある。即ち、それは顧客の創造である。イノベーションは企業が成長、拡大、変化するためのエンジンである。イノベーションがない企業は必ず消滅する。イノベーションは組織全体や組織の個人が考えるものではなく、企業のトップのみが考えることができる既存事業とは全く別の視点での思考である。企業の継続に責任を持つトップの重みであるとも言える。

イノベーションの領域については、新しい財貨、生産方法、販路、原料、組織とシュンペータが定義したが、ドラッカーはそれを実現する方法として、予期せぬ失敗や成功、ギャップ、ニーズ、産業構造の変化、人口の変化、認識の変化、新しい知識創出と定義した。

ドラッカーは、企業コンサルタントとして、スローンのGM、ガースナーのIBM、ウェルチのGEの3人にアドバイスをしたが、誤解を顧みないで言えば、三者三様の結果となった。即ち、「経営は常に陳腐化する」というアドバイスに従って自ら成功モデルを捨てたIBMは継続発展したが、成功モデルに拘ったGMは消滅した。

 

研究員 花岡隆一

 

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