主体的学び研究所

中国のアクティブラーニングについて

中国のアクティブラーニングについて

「文革後中国基礎教育における「主体性」の育成」(著者 李霞)が東信堂から出版された。これまでも中国の高等教育のアクティブラーニングの取り組みは気になっていたので、李霞先生の中国教育社会での「主体性」の意味づけと2001年からの「素質教育」、さらには米国的アクティブラーニングの取り込みとその位置付けについて大凡のことが知ることができた。

中国師範学校を卒業して教育委員会で現場を経験している友人は、しかしこの実態は違うという。そもそも中国は孔子の時代より主体的に学ぶということは実践してきている。「素質教育」は確かに戦後の階級闘争奉仕の仕組みの変革を目指したが、現場は米国や日本で推進されているアクティブラーニングは出来ていない。

アクティブラーニング学習支援システムを上海と北京の大学ベンチャーと共同で開発した。これを中国の高等教育機関へ紹介しようと考えたが、協同学習、PBLなどのアクティブラーニングの授業設計が中国では取り組みが少し遅れていることが判った。しかし、中国のスピードは早いので、近々ICTを使った主体的な学びの創造的なモデルがでてくるに違いないと思う。

 

研究員

花岡隆一

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