主体的学び研究所

「看護と社会」研究全国集会に参加して

「看護と社会」研究全国集会に参加して

帝京大学板橋キャンパスで開催された第10回「看護と社会」研究全国集会に参加する。主催者を代表して帝京大学星直子先生からご挨拶がある。「人は生涯に亘り学んでいく。社会の変化に対応して学びも変化する。看護学も専門学としての位置づけだけでなく社会における個人としての立場での学びを深めていかなければならない。」

やまだようこ先生(京大名誉教授、Life-span development psychology)は、「もの語り」の働きは未来をつくり、人生の意味をみつけ、人を結びつけるという。generativity(世代をむすぶもの語り)を大江健三郎の「M/Tと森のフシギの物語」を引用して説明してくれる。質の高いプレゼンである。主体的学び研究所に投稿して頂いている山田肖子先生(比較教育、アフリカ研究)が文化の一元化が人間社会を崩壊すると言われるが、やまだ先生も大和ことばの起源をもつ日本には日本独自の教育の在り方があると指摘されるのではないかと考える。

星先生の締めの言葉である。「社会学にはダブルバインドということがある。今の専門学、例えば看護学は国家試験に受かる学問という方向に針が振れすぎていないだろうか。生涯学び続けるための学問(リベラルアーツとも言える)としての学びをすれば、看護学も又違う視点で見えてくるものがあるのではないか。」

とても清々しい気持ちになった。

 

研究員  花岡隆一

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