主体的学び研究所

初年次教育から見えてきた学習者の思い

初年次教育から見えてきた学習者の思い

初年次教育で9年間同じカリキュラムを積み重ねてきた大学の調査結果を聴いた。一定程度の成績を獲得した学生を対象に主体的な学びの実現に関して質問をしたもの。これがとても興味深いのでご紹介したい。

「どのようなことを大切にして授業に参加してきたか?」という質問の回答は以下のものである。第一は友だちをつくることを大切にしてきた。授業への参加を通じて友だちをつくることがまず必要と考えている。逆に言うと友だちができないで学びを続けることは幅広い学びにつながらないと考えているとも言える。第二は欠席をしないこと。これはよく分る。第三は予習をしっかりやることであった。第四の授業中に集中力を高めるということよりも予習をしっかりやることが学びの成長には必要と考えているのである。

「この授業を通じてどういうことで自分が成長したと思うか?」という問いかけには、第一がコミュニケーションをすることに抵抗が少なくなった。第二がクラスで自分の意見を述べることが以前よりできるようになった。第三が文章の記述が上手くなったと思うであった。

カナダのクィーンズ大学のアクティブ•ラーニング教室での授業で、教室空間デザインが主体的学びや学びのアウトカムにどのような影響(効果)をもたらすかというすばらしい研究報告がある。この調査報告の内容も近々紹介したいと思う。

 

研究員  花岡隆一

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