主体的学び研究所

”ICEモデル”のこころについて

”ICEモデル”のこころについて

ICEモデルの開発者の一人であるSue先生(クィーンズ大学、カナダ)の話をよく聴くと何を大切にしているかがまた見えてきた。

アセスメントが学びを促進する。アセスメントと学びは密接な関係がある。すなわち、アセスメントモデルが学生の学びを作るので、もしアセスメントの目標、方法、選択を間違えると学びも間違える可能性が大きいということが原点にある。Bloomの方法という評価された考え方があるが限界もある。それは学びとは直線的に高いレベルに行くものではなく、繰り返していくものであるから。「学習のレベルの違いを学ぶのではなく、質的変容を経験していくものである」ことに気がつく。

Ideas,Connections,Extensionsというのは、知識をつなげて応用するという一連の繋がりであり、学びのプロセスとしてはより複雑な思考を行うことであるが、これは一方向ではなく回転していくものでもある。学習の段階に応じてICEのどれが大切かが決まる。Eで終わるのでなく、またIに、Cに成長していくのである。(ここがとても大切なポイント)

Sue先生の秀逸さはICEの質的アセスメントに「動詞」を使うことに思い至ったことであるが、考えれば学びとは静的なものではなくダイナミックなものであるから「動詞」という仕掛けを考えたのは理屈にもあっている。この「動詞」について考えるとさらに面白いことが分る。つながり(C)に行きやすい動詞と留まっている動詞があるということがゲーリー先生の分析で分った。私たちもまだ見つかっていない動詞を是非発見したいと思う。

研究員 花岡隆一

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