この程文科省が「設置計画履行状況等調査」で大学や短大が申請したことに沿って適切に行われているかの調査内容を指摘、公表した。対象となったのは502校である。是正•改善指摘の内容は様々であり、授業内容が大学のレベルに到達していないというものもある。
研究所でこの問題を話し合った。「設置計画状況等調査」「認証評価」という大学の質保証をする仕組みは、一定の規定で大学の設置を認可するという「制度主義」であること。これが米などの文化的背景と違う。認可を受けた大学は、「最低基準を満たしたもの」という理解をいつの間にか忘れてしまっているのではないか。自ら立てた目標へ向かってより良い学習環境を提供していくということが大学運営という日常性の中で時にして置き去りになる。
ある意味で制度主義の欠点であり、大学の危機感がないと指摘するだけでは解決しない問題ではないだろうか。初等中等教育、教育に関する社会的背景など偏在する課題と一緒に考える必要も勿論ある。
研究員 花岡隆一
コメントを残す