主体的学び研究所

アクティブラーニング

Re: マグレールの「一般教育論」にみる主体的学び

日本の一般教育の恩人と言われるマグレールの言葉です。「学生が修めた一般教育の科目が彼らに刺激を与え未解決の問題をも解こうとする意欲を起こさせ受身の態度をすて、能動的な公民としての理念を漸次に注ぎ込む場合、学生は知的に益々伸び、又よりよき公民となるであろう。学生は社会及び世界が直面する問題に先ず関心をもって勉学し、その問題を独りで良心的に分析し、その解決のためにたとえ微力であっても活発に努力しようとするものである」このマグレールの趣旨とは全く違う専門教育の予備的なものとして「一般教育(ゼネラル・エデュケーション)」を位置付けてしまったところに、戦後の高等教育改革の混迷の大きな原因がある。(『戦後日本の高等教育改革政策』(土持ゲーリー法一著))

マグレールの言葉を噛みしめると、何故学ぶかという理念や目標が明確であり、それに従ったカリキュラムの設計が正当であれば、学ぶものに刺激を与えないはずはなく、学生が主体的に知識を関係づけて、自分の主張を持つという流れが自然にできると。
理念⇒目標⇒カリキュラム、そして有効な仕組みや制度という流れは、改めて基本であると思います。

 

花岡

ニューヨークロースクールのIT(授業収録)の先端的教室設計への挑戦

岩手大学(大学教育総合センター)の江本先生は、大学の教員•職員•学生のための教授技術学習システム『匠の技』の開発で著名です。

https://takumi.iwate-u.ac.jp/

 

9月にニューヨークの*NYLS(New York Law School)を訪問され、アクティブラーニングのためのITを活用した教室デザインの在り方を調査されました。

研究所で、江本先生からヒアリングをしたので概要を報告します。(花岡)

 

2012年PODでは「Pencils or Pixels」をテーマに授業へのIT導入で沢山の発表がありましたが、NYLSはその代表事例といってもよく、授業収録システムの第3世代を実現しています。第1世代は模擬裁判の授業を想定した大教室、第2世代は模擬面接(弁護士とクライアント等)想定の小教室、第3世代は、グループ討議のための中教室。教室のデザイン会社が、それぞれの目的に沿ったITの設計をしている。複数のカメラや天井マイクを教師や学生の授業での動線などを想定した設計になっている。(日本では、システム会社が授業の在り方を前提としたIT設計をしていることはまだ少ない)

NYLSでは、こうした設計の結果、学生のトレイニングの成果が確実に伸びているとのこと。

江本先生は、日本の授業収録等の教室設計も、今後は授業の在り方を前提として設計をする時代になってくると述べられています。

 

*  New York Law School

1891年に設立され、ニューヨークの法律学校は、法律、政府、金融街の中心近くにマンハッタン南端に位置する独立した法律学校です。。ニューヨーク·ロースクールでは、13,000人以上の卒業生を持ち、現在アメリカのビジネス、法律、金融、法律、不動産、税務、その5つの高度な学位プログラムのいくつかの1365のフルタイムの学生とそのJDプログラムと95の生徒で400パートタイムの学生が在籍しています。