12月3日 米国ノースカロライナ州立大学(NCSU)のLou Harrisonさんが研究所を訪問されました。氏は大学のDELTA(Distance Education and Learning Technology Applications)のディレクターで、Open Knowledge Initiative(OKI)の設立時メンバーです。また現在SIGGRAPHのStudent Services Committee(S3)の会長でもあります。
DELTAは要員70名をかかえ、NCSU全体のeラーニング、授業収録、予習コンテンツ、学生コラボレーションツール等の多岐にわたる開発と運用を支えています。大学全体の400教室のうち同時に170教室で収録を行うことができ、各種のITツールはNCSUの統一画面から使用できるように整備されています。
NCSUで映像コンテンツをActive Learningの予習教材としてどのように利用しているか、お聞きしました。映像収録自体は教材作成の初期的な素材なので、教材として使用するにはそれを10~15分程度の小部分に分割して、授業構成(narrative)に従って並び替えたり他の素材を合わせたりする必要がある。その作業については勿論、授業構成をどのようにするかについてInstructional Designに基づく計画が必要で、教師は普通それらの専門家ではないので、DELTAのメンバーが教師をサポートしている。そのように主にサポート要員のネックでまだそれほど多くの授業に対応できていない、とのことでした。
以下のような意見もいただきました。
まだ十分にうまくできていないが、Student Voiceを直接得て活用することが重要である。
Distance EducationとLearning Technologyの関係について。本来Learning Technologyの方がずっと広い範囲をカバーしているが、Distance EducationはそもそもITを利用しなければ成り立たないのでそこから全てが始まった。いったん始まるとそれは授業全般のLearning Technologyにも有用なことが理解され現在はそちらの方が主要な関心事となっている。