主体的学び研究所

高大連携の歴史とハーバード大学&シカゴ大学での実験

高大連携の歴史とハーバード大学&シカゴ大学での実験

明けましておめでとうございます。

研究所が昨年末スタートしての新年です。清々しい気持ちで学びを深めたいと考えています。どうぞよろしくご指導の程お願いします。

 

巳年は、「高大連携」について、土持ゲーリー先生の『Higher Education Reform Policy in Postwar Japan(戦後日本の高等教育改革政策)』からの学びで始めます。

高大連携は、何と68年前の戦後に戻ります。ハーバード•カレッジ(今もその伝統は守られている)は、「人間の謙虚さ、人間性、柔軟性、批判制、視野の広さ、倫理•道徳感」が、責任ある市民(Citizenship)になるために大切とカリキュラムの基本としました。同じくして、アメリカでは、「リベラルアーツ」から「ゼネラル•エデュケーション」の導入で燃えていました。シカゴ大学(ハッチンス学長)の「シカゴプラン」と呼びます。中等教育との連携の上での高等教育を企図しました。(小泉信三、南原繁、上原専禄、奥井復太郎等が支持)つまり、「ゼネラル•エデュケーション」は、考え方、コミュニケーションの習熟、双方向の思考や判断力を学ぶためでした。(これは、文科省、中教審が最近一貫して主張していることでもあります)

そこでシカゴ大学の教育革命は、「講義形式」は一方的に情報を提供するに過ぎない、判断力を築くことこそ重要と「討論形式」の授業にしました。半世紀以上前のことです。(今、アクティブラーニング、主体的学び—と言われていることです—驚きませんか)

中等教育、カレッジという圧倒的多数(四年制大学に比し)に対しての「一般教育」(ゼネラル•エデュケーション)が成り立ってのユニバーシティの存在があると欧米では半世紀ずっとその考えでやってきました。人がひとであることは、即ち個人としてのアイデンティティを持つことであることを修練してきたのですね。制度の問題の前に、もう一度人間としての原点に戻って、『教育』を考えたいと思います。

 

花岡

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