主体的学び研究所

04月

「チームワーク」に関する学び

帝京大学で面白いセミナーを開催した。「チームワーク」に関する授業参観とセミナーをセットにしたものである。ひとつは、讀賣新聞の松本美奈氏による「(相手、対象に)なりきって(コミュニケートする)」という教養課程の授業である。松本美奈先生の授業はジャーナリストであるだけに、学びに「時間」の使い方を導入する。大体1~3分で区切り学生に活動させる。緊張感と集中力は自然と高まる。記事をコンセプトマップに描く予習を経て、チームワーク学習では話し手と聞き手の立場になりきってコミュニケーション力を磨く学習である。これができるようになるまでにはいくつもの要素をクリアーしていかなければならない。学生の成長が楽しみな授業である。

広島祇園北高校の柞磨(たるま)昭孝先生は、「学習」には他者性 (otherness)が存在すると言う。”No man is an Island entire of itself;”というJhon Danneの有名な詩があります。他者、社会に貢献しているという意識が学びになければモチベーションは継続しないということでもあります。

もうひとつはカナダのクィーンズ大学のAndy博士による「チームワークの進め方と評価について」と題したセミナー&ワークショップです。彼が仲間と開発した「チームQ」というツールを活用しながらチームワークの評価について考えました。企業や社会での仕事のやり方に関してチームワークは必須のこととして実践されているが、大学ではチームワークの理論的・実践的学びということはあまりやっていない。改めて大学の学びとしてチームワークを考えるということがAndy博士の狙いである。またチームワークはアクティブラーニングを促進するために必須の活動でもあります。「チームQ」も学生が中心になって作り上げたものです。素晴らしい!

 

研究員

花岡隆一