主体的学び研究所

03月

「質的データ分析ワークショプ」からの学び

看護教育者の育成に注力される星直子先生からご案内頂き、水野節夫先生の質的データ分析ワークショップに参加した。

「質的データ分析」というと、グラウンデッド・セオリー(Grounded Theory)を思い起こす人が多いと思う。看護学において定着している。水野節夫先生は第一人者であり、CM法(事例媒介的アプローチ︙Case Mediated)を開発されている。

データ分析には多様な手法があるが、水野先生の言う本質的なこととは、データに直面したときの態度である。つまり分析者の意志や意図の前に「データにきちんと向き合っているかどうか」ということである。

CM法の戦略として3つ紹介頂いた。<アイデアの風船飛ばし><なぞり><簡易整理法>である。素材に直面して、この戦略に沿って考えていくと基本的な流れができあがる。とても有効な戦略である。

 

 

花岡隆一
研究員

米国医学教育のアクティブラーニング

米国東海岸名門大学の医学教育を視察して、アクティブラーニングへの取組みに関する日本の医学教育との違いを考えてきた。訪問先は、Harvard Chan School (大学院)& Harvard Medical School、NYU Dentistry & NYU Nursing、University of Pennsylvania(Penn Medical)の5個所である。

米国の医学教育で特徴的なことは次の通りである。

第一に、教育・臨床・研究三位一体の「医学教育プラットホーム」の統合化を徹底的に促進している。データの共有化・活用を積極的に行っている。

第二に、医学部の授業形態は、TBL、テュートリアル、カンフェランス、シュミレーション、レクチャー等多様であるが、アクティブラーニングはどんな授業にも必須のこととして推進されている。

第三に、Student Engagementは米国の殆どの大学で重要な戦略となっているため、学習環境の整備は徹底している。即ち、アクティブラーニングクラスルームがない大学は考えられないという。

詳しくは別途視察レポートを書くつもりである。

 

花岡隆一
研究員