主体的学び研究所

04月

デューイから学ぶ「Student Engagement」

シカゴ大学付属小学校の実験室学校 Laboratory Schoolから改めてStudent Engagement(学生中心の学び)を考えたい。すべての授業が「聴講」という基礎にたっていては、子どもの多様な能力や関心を活かせるようにはならない。子どもたちの態度を受身にしてしまい、記憶にだけたよってしまう教育になる。これは重力の中心が子どもたち(学習者)以外にあるということに他ならない。かくして子どもたちの関心、感官以外のところで学びのしくみを作っても機能しないことになる。(デューイ)

コペルニクス的変革が必要である。それは子どもが太陽になり、その周囲を教育の諸々のいとなみが回転すること。つまり、子ども(学生)が中心であり、学校(大学)の全ての視点をこの中心を軸として考えるということである。(デューイ)

昨今、反転授業の導入が学生の成長を裏付けるという調査結果もあり、主体的学びを促進する反転授業やブレンド型教育が盛んに議論されている。これも学生中心の学びの方法のひとつであり、学生一人ひとりの自学自修の結果の疑問や興味を教室で仲間やファシリテータと共に試行錯誤することである。勿論、学びのプロセス全体を振り返る省察(リフレクション)はその核となるのである。

 

研究員 花岡隆一